こんにちは、今回ブログを担当するのは…
言語聴覚士の高木です!
言語の自費リハビリでは、失語症などの言語障害だけでなく
高次脳機能障害も対応しております。
今回は前回のブログ「高次脳機能障害ってなに!?~注意機能障害編~」
に続き、「社会的行動障害」についてお話します。
皆さまは、「あれ病前はもっと穏やかだったのに」「前より怒りっぽくなったかな」
「こんなことで大声あげる人じゃなかった」など病前と比べて
性格が変わったような気がすることはありませんか?
実はそれ、社会的行動障害のせいかもしれません。
よく私もご家族様から「前より怒ることが多くなり喧嘩が増えました」や
「もっと優しい人だったのに」というご相談を頂くことが多くあります。
今回は、このブログを読んでいただき、少しでも社会的行動障害への理解、
ご家族様の不安を取り除ければいいなと思います。
「社会的行動障害」とは…
行動や言動、感情をその場の状況に合わせてコントロール出来なくなります。
- 原因
脳梗塞や脳出血により前頭葉が損傷し起きる
他の高次脳機能障害によって二次的に起きる
- 例と対処法
①意欲、自発性低下…物事や人に興味がなくなり、ボーッとして過ごす。
→スケジュールやチェックリストを作成しやるべきことを明確にする。
②人格機能低下…子供と本気で争いをする。全てのことに対して毎回判断を家族に任せる。
→子供っぽい言動や行動は周囲が指摘し気づかせる。1人の時間を持たせる、長く話を聞くことができない状況であることを説明し、話を聞くことを一定の時間だけにする。
③自己制御の低下…少しのことでも声を荒げる、
少しの待ち時間を待てない。暴力的になる。
→約束事を目に見える形(チェックリスト)で表す。
怒りの対象から遠ざけて見えないようにする。
④固執性…こだわりが強くなる。
状況によって予定日変更できずひとつのことをやり続ける
→タイマーなどで時間を決めて行う。
⑤対人関係の障害…相手のことを察することが出来ず、空気の読めない人になる。
→ 相手がどう思うのかを問い、具体的に言語で伝える。
⑥反社会的行動…セクハラなどの社会的倫理に反する行動を起こしてしまう
→やってはいけないことであるということをTVや新聞など事例も含めて話す。
⑦欲求コントロール困難
何でも欲しいと思ってしまう。金銭の管理が難しく使い込んでしまう。
→その日に使う分のみ分けておく。
ここでの対処法は一部です。
脳梗塞リハビリroomアイエスでは、生活環境や本人様の性格、家族構成などをもとに個人にあった対処法を提供します。ご相談だけでもお気軽にお問い合わせ下さい。最後までお読みいただきありがとうございました。