お知らせ

多種多様な脳梗塞リハビリの形

2022.09.23

こんにちは。今週は3連休が2回!

・・・ですが、どちらも台風とタイミングが重なっていましたね。。。

枚方・寝屋川地域では大きな被害はありませんでしたが、まだまだ油断できません。台風発生の多い時期になっておりますので、引き続き注意していきましょう。

さて、本日は脳梗塞リハビリの“内容”についてのお話となります。

脳梗塞後遺症を簡単におさらい

まずは脳卒中後に発生する後遺症について整理してみましょう。

梗塞が生じた部位や出血した部位によって、出現する症状は異なりますが、以下が代表的な症状となります。

① 手足の運動麻痺

 こちらは脳梗塞後遺症の代表的な症状の1つです。足の麻痺により歩く動作を遂行するためには、杖などの歩行補助具や装具が必要となる、といった問題が発生します。手に関しては、道具を使う、物を持つ、字を書くなどが日常生活上で行いにくくなります。

② 手足の感覚障害

 手や足に触れている感覚が鈍い、熱い・冷たいなどの温度がわからない、自分の手や足がどこにあるかわからないといった感覚面での問題も後遺症となります。知らない間に手をぶつけていた、手の移動を忘れて起き上がってしまったなど安全性に大きく関与してきます。

③ 言語障害

 コミュニケーションをとる上で、言葉が出にくくなったり、相手が何を言っているかわかりにくくなったりします。

 こちらに関しては、髙木STが過去に記事をまとめているので、詳細はこちらをご参照ください。

④ 高次脳機能障害

 記憶障害や遂行機能障害、注意障害などが代表的ですが、様々な症状が存在します。こちらは外見からは判断しにくい症状であり、理解されにくいこともあります。

失語症と同様に髙木STがまとめておりますので、併せてご確認ください。

以上が脳梗塞後遺症の代表的な症状となります。

これらの症状に合わせて、リハビリを進行していくことになるのですが、麻痺に対する「リハビリ」と聞くとどのような内容をイメージされますか?

「ベッド上で横になりながらマッサージや筋力トレーニングを受ける」

これもリハビリの一部にはなりますが、それだけでは生活上での過ごし方が改善することは考えにくいです。

  • 効率の良い動き方やコツを学習していくこと
  • それにより普段の活動量がupすること

上記のようなリハビリを選択することが望ましいでしょう。

何故なら、脳梗塞後遺症は主としてパフォーマンスを低下させてしまう結果、2次的な問題も引き起こしやすいためです。

脳梗塞などの脳血管疾患とは異なる骨折などの整形疾患で考えてみましょう。

例えば、手首を骨折した場合

手首が動きにくくなるので、物を運んだり、支えたりすることが難しくなり、効率が低下します。主として、「1つの関節の問題(機能低下)が、パフォーマンスを低下させてしまう」といった流れになります。

一方、脳梗塞の場合

半身の麻痺により複数の関節の機能が低下することで、歩行速度や手の使用方法などいくつものパフォーマンスに影響を与えます。

さらにその上で、一部の関節だけ使用しない状況が引き起こされると、筋力低下や関節可動域制限といった2次的な問題へと発展しやすい特徴があります。

動かない、使わないことによる問題を廃用と呼びますが、誤った動かし方、過度に使いすぎるといった誤用・過用といった問題もあります。

そのため、脳梗塞リハビリにおいては複雑になりがちな問題を1つ1つ整理しながら、リハビリを進行していく必要性が高いです。

実際に行う脳梗塞リハビリの内容

今回は、上記した症状の①②をピックアップして説明していきます。

①手足の運動麻痺

  • 歩行や立ち座りなどの基本動作練習
  • 応用的な生活に直結した日常生活動作練習
  • 趣味活動や仕事に必要な動作練習

上記のような動作練習を軸に置きながら、各関節や筋肉などの軟部組織状態

も並行して確認していきます。

動作練習の中には、介助をする、装具を着用する、手がかりのための声掛けを行う、鏡を見てもらうなどといったそれぞれの状況によって内容が変化します。

その他にも動作を長く継続するための耐久性トレーニングなども実施します。

②手足の感覚障害

  • 感覚情報を増やした中での動作練習

感覚障害に関しては、明確に問題点を評価しきることが難しい症状です。

ですが、「どの程度の感覚を与えることで動作が変化していくか」というのを試行錯誤しながら確認していきます。

弾性包帯などで圧迫刺激を加えることなども選択肢の一つになります。

以上が一例となります。

①②ともに麻痺した手足、感覚が分かりにくい手足をしっかりと使用していくことが大事になります。その上で、運動を学習していくためには、変化に富んだ練習が必要となる、とされています。[1]

脳梗塞リハビリに差が出やすい部分:自宅での過ごし方

 最後に、施設でのリハビリも大事ですが、それと同等もしくはそれ以上に自宅での過ごし方も症状改善には重要な要素となります。

テーマにもある「多種多様」という点は、人それぞれ住んでいる環境、住んでいる状況(独居?同居?、家庭内での役割の有無など)が異なる、という個々の背景の違いを指しています。

施設内のリハビリで知り得た情報、リハビリ効果をそのまま自宅環境でも展開していくことが重要になります。

そのため、自宅環境や生活習慣などを細かくヒヤリングした上で、リハビリ内容にダイレクトに反映させていきます。

最後に…

 今回は脳梗塞リハビリの内容について、症状別に見ていきました。

総じて言えることは、複雑化しやすい脳梗塞後遺症の問題点をいち早く理解して、長期的な視点を持ちながらリハビリ内容を吟味していくことになります。

また、それをしっかりと共有および利用者様に選択していただきながら2人3脚で進めていくこともリハビリを継続する上で非常に大事な要素となります。

症状に個人差があるからこそ、病院では問題視されにくい細かな症状などもあって当然だと思います。

諦めない姿勢が何よりも重要です。

ぜひともあなたのお悩みをお聴かせください。

出典:

[1] https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/21/1/21_1_87/_pdf