お知らせ

脳梗塞後遺症「構音障害」ってなに?!

2022.12.09

~ 話しにくい、聞き取りにくいもどかしい気持ち ~

こんにちは、言語聴覚士の髙木です

本日は、話し手も聞き手ももどかしい…

構音障害についてお話しします。

構音障害とは…

音を作る器官(口唇、舌)やその動きに問題があって発音が正確にできない状態です。

構音障害があると話し手は話しにくさを感じ、聞き手は、聞き取りにくいにくさを感じ、互いにもどかしい気持ちになります。

また言葉の理解は可能なため、失語症とは異なります。

構音障害の症状

  • 声が出ない
  • はっきり発音できない
  • 特定の決まった音が言いにくい
  • 呂律が回らない    

              などがあります。

構音障害の種類

① 器質的構音障害

発声発語器官(口唇、舌など)が生まれつき(例:口蓋裂、口唇裂)または病気(例:口腔がん)による欠損や形態の異常により、正確に発音できない状態です。

② 運動障害性構音障害

脳梗塞や脳出血などの脳血管障害や、進行性疾患(例:パーキンソン病、ALS)等によって筋や神経系が障害されることにより起こります。

口唇や舌の動きが制限されることにより音が正しく作れず不明瞭な発音となります。 

  • 弛緩性

神経内科的疾患(例:筋ジストロフィー、ギランバレー)で表れることの多い構音障害です。

開鼻声、気息性嗄声などが特徴です。

  • 痙性

仮性球麻痺で出現する構音障害です。
発話速度の低下、遅く不規則な交互運動、努力性嗄声などが特徴です。

  • 失調性

小脳系の障害(例:小脳出血、脊髄小脳変性症)でみられる構音障害です。
声の大きさの過度の変動、音・音声の持続時間が不規則で途切れがち、強勢の過剰などが特徴です。

  • 運動低下性

錐体外路系の疾患(例:パーキンソン病)で出現する構音障害です。
気息性嗄声、発話の加速、同語反復などが特徴です。

  • 運動過多性

ハンチントン舞踏病が代表的な疾患です。
声の大きさ・発話速度の変動、音素・語間の伸び、発話全般の不規則性などが特徴です。

  • 混合性

いくつかのタイプが混じった疾患で出現する構音障害です。

例: ウイルソン病は痙性・失調性・運動低下性
筋委縮側索硬化症は弛緩性・痙性

聴覚性構音障害

難聴により手本となる正しい発音や自分の発音を聞き取れないため、正しく発音することを学習できず、発音に障害が生じる状態をいいます。

④ 機能性構音障害

発声発語器官の運動障害や器質的な欠陥がなく、原因が明らかでない構音障害です。

未熟な発達に起因する構音障害です。

異常な構音様式が習慣化した構音障害の二つがあり、ほとんどが小児期に出現します。

リハビリ内容

ストレッチや体操

顔面マッサージ

呼吸訓練

口の体操

発声訓練(ブローイング、プッシング)

構音訓練

歌唱や音読

また併用して代償機器

(書字、パソコン、VOCA)の提案

口の体操、発声練習については、↓コチラ↓で掲載しております。

脳梗塞リハビリroomアイエスでは、生活環境や本人様の性格、家族構成などをもとに個人にあった対処法を提供します。

構音障害は、コミュニケーションの問題だけでなく、食べることにも影響します。

お困りの際は、ご相談だけでもお気軽にお問い合わせ下さい。

最後までお読みいただきありがとうございました。