初めまして、こんにちは!本日ブログを担当するのは…言語聴覚士の高木です!
私たち言語聴覚士は「話す」「聞く」「食べる」のスペシャリストです。言葉によるコミュニケーションに問題のある方、摂食・嚥下に問題のある方、またそのご家族に専門的な知識、サービスを提供し、自分らしい生活を構築できるようリハビリを提供し、支援する専門職です。
その中で、今回は「話す」「聞く」が大きく関わる言語障害「失語症」についてお話ししたいと思います。
失語症とは
失語症とは・・・
脳出血や脳梗塞による大脳の言語中枢の損傷によって起こります。この言語中枢は成人の場合、右利きは95%以上、左利きは70%以上が左大脳半球にあるといわれています。また話す時に使う運動性の言語野ブローカー中枢と、言葉を理解する時に使う感覚性の言語野ウェルニッケ中枢があります。損傷された部位によって現れる失語症状が異なります。
失語症状には・・・
- 「相手が話していることがわからない」
- 「言いたい言葉が出てこない」
- 「文字が思い出せない、読めない」といった症状があります。
頭の中に言いたいことはイメージできているのに全く違う言葉を言ってしまう、口の動かし方が分からず言いたい言葉が出ない、また話している言葉が日本語にない訳の分からない言葉になる、などがあります。
また文字が思い出せなかったり、他の文字を作ってしまう、相手の話していることがわからない、上手く聞き取れないなどの症状があります。
「話す」「聞く」「読む」「書く」などさまざまな言語機能が障害されます。
また、よく「認知症」に間違われることがあり、周りの理解が乏しいことも大きな問題のひとつです。
「話す」ことが難しい
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状態
・質疑応答できない
・連絡事項を伝えられない
・会話、電話対応の際スムーズに行えない
対応例
・書字を利用してメモで伝える
・場面に合わせたカードを作り用いながら会話する
・電話内容を録音や記録し、文書で回答する
「聞いて理解する」ことが難しい
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状態
・口頭での指示がわからない
・会話の内容が理解できない
対応例
・書字、ジェスチャー、図を使用して説明してもらう
・実際に作業を見て、やって覚える
「読んで理解する」ことが難しい
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状態
・注意書きが読めない
・手紙やメールが理解できない
・説明書がわからない
対応例
・説明書を動画化する
・図や絵を使用する
・口頭で説明する
「書く」ことが難しい
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状態
・メモできない
・メール、文書の文字が打てない
対応例
・音声入力をする
・電話で伝える
重要なこと
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- 本人、周りの人の失語症への理解が大切
- 得意分野を活かした役割を行う
- 苦手なことは代償をして対策をする
- 継続的なリハビリ、自主トレで苦手なことを少なく、生活しやすいように工夫する
実際に担当させていただいている利用者様の中には復職を希望されている方がいます。
失語症により漢字、仮名文字の文字想起、音と文字の一致が困難となり、書字中心のリハビリメニューに取り組んでいます。
また、仕事でパソコンを使用するためパソコンでのタイピング、文字の変換の練習を行っています。
現在は、仮名文字と音の結びつきが可能となり、仮名文字で単語レベルでの書字が可能となりました。
現在も復職にむけてリハビリを継続されています。
脳梗塞リハビリroomアイエスで、私は言語聴覚士として、失語症の利用者様、家族様の目標達成のためのお手伝いをしたいと思います。
- 「言いたいことをもっとしっかり伝えたい」
- 「復職したいけれど失語症のため電話対応や文書作成が心配」
- 「趣味で読書や新聞を楽しんでいたが失語症になってから諦めている」
- 「もっと言語訓練を増やしたい」
- 「家でできる自主トレを教えてほしい」
- 「家族とのコミュニケーションをもっと増やしたい」など…
復職や趣味再開、家族とのコミュニケーションツールの確立など密に相談して一人一人の目標に合うリハビリを提供します。
ご相談だけでもお気軽にお問い合わせ下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。