左手をもっと動かせるようになってほしい!
当リハビリセンターでの症例、改善効果について詳細な情報を掲載しています。
具体的な症状 | くも膜下出血後、左上肢(特に手指)の運動麻痺、失語や注意障害などの高次脳機能障害があり、生活で左手を使用する機会がほぼない |
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発症からの期間 | 約5年 |
利用者様の希望 | ・本人様:「左手が動かしにくい」「力が入ってしまう」というジェスチャーあり ・家族様:左手の機能が回復してほしい |
実施したリハビリ内容
注意機能の影響でリハビリに集中できる時間が限られており、ひたすらに物品を用いながら左手指の参加を積極的に促しました。
使用物品
- 食事:コップ、茶碗、
- 整容:
- 洗濯:タオル、洗濯バサミ
- 掃除:粘着テープコロコロ
- 水やり:ジョーロ、霧吹き用ハンドボトル などなど
改善効果
- 日常生活で左手を使用する機会が増えた
- 洗濯バサミの左手で着け外しする時間が短縮した
(着ける:98秒→82秒、外す:63秒→30秒) - 洗濯バサミを左手で開く範囲が増えた(1.0cm→2.2cm)
- 左手でコップを掴んでピラミッドのように組み立てることができた(60秒間+未完成→48秒+完成)
担当セラピストのコメント
当初は手のひらの筋肉の萎縮が目立つほどの状態で、日常生活で左手を使用する機会がかなり少なかったようです。
そもそも左手で”どんな動きができるのか”、”生活でどのような使用の仕方があるのか”という点を綿密に確認しながら、日常生活上での左手の認識が変化していくことに重きを置いて関わらせていただきました。
現在では、これまで右手で開け閉めをしていた車の扉を左手で開閉することができているとのことです。
使用頻度の増加で上記したような手を使用したパフォーマンス能力も高まってきました。
「生活で使用していない」という状況が2次的な問題を生み出していたことがわかりました。
自主練習にも非常に熱心に取り組まれ、家族一致団結しながらのリハビリ姿勢が素晴らしいと感じました。
左手だけに限らず、自立した生活を獲得するためにも、「自己理解」「他者理解」を深めて、今後の生活への支援も引き続き進めていきたい次第です。
理学療法士 長尾
効果には個人差があります
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