こんにちは、言語聴覚士の髙木です!
今回のブログも高次脳機能障害による影響により
起きた日常生活の変化を紹介したいと思います。
「忘れているのが不安」
「今まで覚えていたのに」
記憶障害になった方から不安をお聞きしました。
記憶にはどのような種類があるのか、
生活する上での代償法について紹介したいと思います。
記憶とは
大脳辺縁系の一部である海馬が重要な役割をしています。
海馬は必要なものと不要なのものに分ける働きがあります。
海馬で作られた短期記憶の内、必要なものが
大脳皮質に貯蔵され長期記憶となります。
記憶の種類
記憶時間によって感覚、短期、長期の3つに分類されます。
- 感覚記憶
1秒程度の音や映像などを保持する記憶
- 短期記憶
保持時間は数十秒間程度、容量に限りがあり7±2と言われている。
例 他人の電話番号やIDなど
- ワーキングメモリ(作業記憶)
保持だけでなく計算や検討の処理まで含まれる。
例 会話場面での話の初めの内容、文脈を覚えているなど
- 長期記憶
短期記憶の極一部が長期記憶になります。
半永久的、容量は無制限です。
大きく分けると
宣言的記憶と非宣言的記憶に分けられます。
- 宣言的記憶
言葉で覚えて言葉で説明できる
- 意味記憶
一般常識、暗記ものの勉強の多くは意味記憶
例 日本の首都は東京
- ・エピソード記憶
個人の体験に紐づく記憶。一連のストーリーとして残る。
時間や場所、感情などと紐づいている。
例 自転車で転んで骨折をし、病院でリハビリをした
リハビリの担当者や病院の廊下や待合室などのイメージが思い出せます。
- 非宣言的記憶
体が覚えており、言葉では説明できない
- ・手続き記憶
技術や習慣に関する記憶
例 自転車の乗り方、ドライヤーの使い方
- プライミング
見聞きした情報にtより、無意識に後の行動が影響を受けること
例 ドーナツのCMを見て、買い物帰りにドーナツショップに寄ってしまう
- 古典的条件付け
条件反射
例 パブロフの犬、梅干しを思い浮かべて唾液がでる
長期記憶に定着させるために
繰り返し覚える、
声に出すなど記憶の維持時間を伸ばす
情報を既に持っている別の記憶内容と結びつけたり、
構造を理解することで残す
対象を読んだり、聞いたりするだけでなく、
自分なりの解釈を考える
リハビリ内容
1環境調整
障害と共存できるように生活環境を整える
例
よく使用する物は置き場所を決めておき、元の場所に戻す癖をつける。
1日の生活をルーティン化する。(スケジュール表、アラームや通知設定)
2 反復訓練
新しいことを覚える場合は、繰り返し反復することで、自然と記憶を定着させる方法。
口頭だけでなく、メモなどの視覚情報を併用します。
例 家族で出かける日を覚える
日付を復唱する、カレンダーやメモに記入する、家族に質問を定期的に投げかけてもらい定着させていく。
3視覚イメージ法
記憶とイメージを結びつけて記憶から取り出しやすくする。
例
顔―名前連想法、ペグ法
4 外的補助手段
メモや手帳を見返す。(見返すことを忘れない人限定)
メモ、付箋、カレンダー、手帳
最近ではスマホアプリでメモを取り、知りたい日時を設定すると、時間になったら通知をしてくれるものもあります。
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個人に合わせたリハプログラムを作成します。
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ご相談や体験だけでも、ぜひお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。