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ディサースリアってなんだろう?【脳梗塞後遺症】

2023.06.02

こんにちは、言語聴覚士の髙木です!

今回のブログは、

最も多い原因が脳血管障害と言われている

「ディサースリア」について

紹介したいと思います。

ディサースリアとは

ディサースリアとは、

運動障害性構音障害とも言われおり、

声、口腔器官、構音、

プロソディーの障害です。

主な症状は、

  • 声: 嗄声、高さ、強さ、持続性の異常
  • 口腔器官: 舌の運動機能低下、顔面神経麻痺、流涎の異常
  • 構音: 歪み、置換、省略、鼻音化、付加
  • プロソディー: リズム、速度、イントネーション、アクセントの異常

原因は、

脳梗塞などの脳血管障害、

外傷、感染、腫瘍、中毒や代謝異常、

変性疾患などがあります。

上記の疾患により、

運動の指令をする場所や、

指令を受ける神経に障害が生じ、

発音に必要な口腔器官の

動きが障害され、起こります。

最も多い原因の1つが、

脳卒中であると言われています。

種類

脳の障害部位によって構音障害の種類が異なります。

  • 弛緩性ディサースリア:末梢神経の障害(下位運動ニューロン障害)

・筋緊張の低下

・筋力低下とそれに伴う運動範囲や速さの制限

・開鼻声

・気息声

・無力声

・歪み,省略

  • 痙性ディサースリア:中枢神経の障害(両側性の上位ニューロン障害)

・流涎

・口唇・舌の運動制限

・軟口蓋拳上不全により開鼻声

・呼気持続,発声持続の短縮

・アクセントや抑揚の異常

・声量の低下

・歪み,省略

・発話速度の低下

・下顎反射亢進

・舌引き込め反射亢進

  • UUMNディサースリア:中枢神経の障害(一側性の上位ニューロン障害)

・一側性の運動障害

・歪み

  • 失調性構音障害ディサースリア:小脳や前頭葉などの障害

・協調運動障害

・測定障害

時間測定異常(運動開始や終了が遅れる)

変換運動障害(運動がぎこちなくなる)

・筋緊張の低下

・振戦

・声の大きさが不規則

・開鼻声

・音の誤り方が不規則

  • 運動低下性ディサースリア:パーキンソン症候群などによる運動障害

・運動範囲の制限

・無動(寡動)

・見かけ上の運動速度の低下

・振戦

・固縮

・無表情

・Myerson徴候(眉間叩打反射)が出現することが多い

・気息声

・音,音節の繰り返し

・声量低下

・抑揚に乏しい

  • 運動過多性ディサースリア:不随意運動などによる運動障害

・歪み

・努力声

・声の高さが一様

・声の強さの急激な変動

(急速型)

・筋緊張の低下

・筋の不随意の収縮による、発声、構音の異常

・挺舌状態の維持不可

(緩徐型)

・筋緊張の亢進

  • 混合性ディサースリア:上記の症状が複数混合しているもの

原因疾患

・筋委縮性側索硬化症(上位,下位運動ニューロンの障害)

・多系統委縮症

 →オリーブ核・橋・小脳委縮症(小脳症状が主体)

 →線条体黒質変性症(パーキンソン症状が主体)

 →シャイ・ドレーガー症候群(自律神経機能の異常が主体)

・多発性硬化症(小脳症状、錘体路障害)

・ウィルソン病(錐体外路障害、小脳症状、パーキンソン症候群)

検査

AMSD 標準ディサースリア検査

最後に

話しにくさは、疾患の違いだけでなく、

人それぞれ異なります。

Roomアイ・エスでは、

個人に合わせたリハプログラムを作成します。

ご相談や体験だけでも、ぜひお問い合わせください。

最後までお読みいただきありがとうございました。