お知らせ

【脳梗塞後遺症】着替えができません【高次脳機能障害】

2023.02.24

こんにちは、言語聴覚士の髙木です!

まずは今回も嬉しい報告をさせてください。

今回のブログも高次脳機能障害の影響により起きた

日常生活の変化を紹介したいと思います。

「病気してから着替えを手伝っています」

「体は動くから着替えは自分で頑張ってほしい」

「袖を通すことができなくて口出しして喧嘩になりました」

日常生活の様子を尋ねると着替えについて相談がありました。

今回のブログは、着替えが困難になる高次脳機能障害「着衣失行」について紹介します。

着衣失行とは

高次脳機能障害のひとつで、

麻痺や運動障害がないにも関わらず、

衣服が着れなくなります。

(例: 袖が通せない、ボタンを閉められない、上下や裏表がわからないなど)

脳の右半球頭頂葉に損傷が生じた場合に多く起こります。

また着衣失行単独ではなく、構成障害や注意障害、

身体失認なども併発している場合が多いです。

介助の仕方

1.手順がわかりやすい衣服の選択

前開きシャツにより袖を認識しやすくする


2.手順をわかりやすくする

机に置いて向きを確認してから着替えはじめる

右の袖→頭→左の袖などルールを決める


3.声かけ

手順ごとに声かけを行い、エラーを軽減させる

自身で手順を声に出しながら行う

リハビリ内容

・手順の確認

口頭+視覚的に手順わかるように

例: 更衣練習中のみ衣服に番号シールを貼り、

視覚情報を与えながら、口頭で手順を伝える。


・動作の反復練習

口頭+視覚的に手順を提示し更衣練習

→視覚的情報のみ提示

→口頭手順のみ提示

手がかりを減らしながら反復練習を行う


・併発している障害へのアプローチ

例: 構成障害に対して、パズルやブロック課題を行う

重要なこと

更衣動作は、病前の習慣や癖などが

残っていることがあります。


ご本人の更衣動作を観察すること

習慣や癖が見えてくる場合があり、

習慣や癖に合わせた手順を行うことで

スムーズ更衣を行い、手順が定着しやすいこともあります。


まずは、更衣の速さを優先させるのではなく、

正確に、不快感がなく更衣できることを目指しましょう。

脳梗塞Roomアイ・エスでは、

症状や環境に合わせて

訓練プログラムを考案しております。


ご相談や体験だけでも、

ぜひお問い合わせください。


最後までお読みいただき

ありがとうございました。