こんにちは、言語聴覚士の髙木です!
まずは今回も嬉しい報告をさせてください。
今回のブログも高次脳機能障害の影響により起きた
日常生活の変化を紹介したいと思います。
「病気してから着替えを手伝っています」
「体は動くから着替えは自分で頑張ってほしい」
「袖を通すことができなくて口出しして喧嘩になりました」
日常生活の様子を尋ねると着替えについて相談がありました。
今回のブログは、着替えが困難になる高次脳機能障害「着衣失行」について紹介します。
着衣失行とは
高次脳機能障害のひとつで、
麻痺や運動障害がないにも関わらず、
衣服が着れなくなります。
(例: 袖が通せない、ボタンを閉められない、上下や裏表がわからないなど)
脳の右半球頭頂葉に損傷が生じた場合に多く起こります。
また着衣失行単独ではなく、構成障害や注意障害、
身体失認なども併発している場合が多いです。
介助の仕方
1.手順がわかりやすい衣服の選択
前開きシャツにより袖を認識しやすくする
2.手順をわかりやすくする
机に置いて向きを確認してから着替えはじめる
右の袖→頭→左の袖などルールを決める
3.声かけ
手順ごとに声かけを行い、エラーを軽減させる
自身で手順を声に出しながら行う
リハビリ内容
・手順の確認
口頭+視覚的に手順わかるように
例: 更衣練習中のみ衣服に番号シールを貼り、
視覚情報を与えながら、口頭で手順を伝える。
・動作の反復練習
口頭+視覚的に手順を提示し更衣練習
→視覚的情報のみ提示
→口頭手順のみ提示
手がかりを減らしながら反復練習を行う
・併発している障害へのアプローチ
例: 構成障害に対して、パズルやブロック課題を行う
重要なこと
更衣動作は、病前の習慣や癖などが
残っていることがあります。
ご本人の更衣動作を観察することで
習慣や癖が見えてくる場合があり、
習慣や癖に合わせた手順を行うことで、
スムーズ更衣を行い、手順が定着しやすいこともあります。
まずは、更衣の速さを優先させるのではなく、
正確に、不快感がなく更衣できることを目指しましょう。
脳梗塞Roomアイ・エスでは、
症状や環境に合わせて
訓練プログラムを考案しております。
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最後までお読みいただき
ありがとうございました。