お知らせ

装具は必要?メリット・デメリットについて

2022.04.29

初めまして!こんにちは!
脳梗塞リハビリRoomアイ・エス 理学療法士の山下です。
春先になり暖かい日が続いて来て桜も満開になりましたね。
今回は、題名にもある通り装具についてです!装具と一概に言っても手の装具や足の装具などたくさんあります。
今回は、足の装具についてお話させて頂きます。

  • 「ずっと重たい装具を使っていて、外したい」
  • 「必要なの?外していいの?」
  • 「履きたい靴が履けない」
  • 「装具をしていると暑い」
  • 「自分の足だけで歩きたい」

上記のようなお悩みの声をいただく機会が多く、今回は装具の必要性についてお話させて頂きます。

必要?不必要?について結論から言いますと・・・

お身体の状態・環境・生活場面によって必要な時と不必要な時があります。

また、足の装具には色々な種類があり利用者様のお身体の状態、時期に合わせて選定し使用します。
判断の仕方やメリット・デメリットについてお話していきます。

装具について

まず装具とは病気、ケガによって失われた機能の補助、変形の予防を目的に使用します。
一般的に治療用装具と更生用装具の2つの目的があります。

  • 治療用装具:麻痺で機能低下した部分を装具で補い治療そのものを目的として一時的に使われるもの
  • 更生用装具:治療を終え、障害が固定した後の日常生活向上を目的としたもの

病院を退院して自宅で使う装具は短下肢装具を使用されている方が多いと思います。

  • 短下肢装具:下腿部から足部までの構造になっており足首の関節の動きを制限し、固定・動揺・拘縮などの治療を目的とした装具です。

装具のメリット・デメリット

短下肢装具のメリットは・・

  • つま先が床に引っかかることを防ぐ

踵からしっかり床に足をつけないと引っかかって転倒のリスクがあがります。

  • 膝が後方へ押さえつけられるような歩行(反張膝)を防ぐ

反張膝での歩行を続けていると膝へのストレスがかかり二次的な痛みの出現のリスクがあがります。

  • 長い距離を歩くことができる

お家の中程度の距離なら装具なしで歩けていたとしても長い距離になると疲労感が出ることがあります。

上記にあげたようにお身体の状態、場面に合わせた装具の使用はメリットがたくさんあります。

反対にデメリットは・・・

  • 重たい
  • 見た目
  • 可動域制限
  • 不適切な装具の使用による代償

見た目や重さ、装着時の煩わしさに加えて、自宅でもずっと装具を着用していると、可動域の制限が出現します。
また、状態にあった装具を使用していないと、かえって二次的な痛みを誘発することや変形性関節症のリスクが上がってしまう可能性があります。
例えば、座っている間は装具を外し、自宅内程度の短距離は装具を外しても踵からしっかり歩けているので屋内は装具なし、屋外に行く時のみ装具を着用!という方や、屋内は短い装具(オルトップ)を使用し屋外は長めの装具(シューホン)を使用する!
など状況に合わせて装具を使い分ける方が多くいらっしゃいます。
ここまで、メリット・デメリットについてお話ししました。
利用者様の中には、全てわかった上で装具を使用されないという選択をされる方は多くいらっしゃいます。
動かしづらくても自宅内は裸足で歩きたいというお気持ちもすごく共感します!!
毎回装着するのはすごく煩わしいですよね・・・。
しかし、間違った使い方をするとせっかくの装具も宝の持ち腐れになってしまいます。
自身で判断せずに担当医や理学療法士に相談しましょう。

過去にも装具に関する事例を紹介しておりますので、そちらも併せてご確認いただければと思います。

無理しない範囲で必要性とご自身の気持ちの折り合いをつけることは大切だと思います。
練習中は装着し休憩中は外す。メリハリをつけて有効的に装具を使用できたら良いですよね!
ご自身に合った装具の使用方法を見つけていきましょう。
疑問や不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。