こんにちは!
本日は、リハビリを実施する場所の適性についてご説明します。
「退院後のリハビリは通所がいいか、家に来てもらうのがいいか、わからない」
早期退院が求められている昨今の社会背景から、退院後の生活やリハビリのことを検討する時間も早まっており、上記のようなお悩みを抱かれる方は多いのではないでしょうか。
訪問リハビリ・通所リハビリどちらにもメリット・デメリットは存在し、利用者様・ご家族様の状態に合った適切な選択が必要となります。
「歩けると思い続けて通所リハビリをしていたが、なかなか歩けない」
当施設の利用者様にもこのようなお悩みを抱えながら、藁にもすがる思いで利用を決意された方がいらっしゃいます。
このような機会を少しでも減らすことができれば!という思いで今回こちらのテーマをピックアップしました(介護保険サービスを利用・検討されている方向け)。
それでは、リハビリを実施する環境の決定に必要な判断項目を3つに絞って説明します。
1. 介助の必要性:生活に何かしらの身体介助が必要かどうか
日常生活に介助が必要な動作があり、その改善に向けてリハビリを進めていく場合には実際の生活環境でのリハビリ(=訪問リハビリ)が第1選択になるかと思います。
例えば、トイレに介助が必要な状態であれば、トイレ動作の介助量を減らして、できる限り自己で実施できるように目指していくのが一般的な生活上の変化を見出すリハビリ展開となります。
ただ、これには予後と言われる“改善の見通しの有無”がとても重要となります。
一方で、基本的に日常生活が自立しているのであれば、施設でのリハビリ(=通所リハビリ)が適応となります。外出による活動量増加や他者とのコミュニケーション量増加などによる心身の状態維持・改善を期待することができます。
2. 目標設定:どのような生活を目標としているか
リハビリを行う上で最も重要な要素となります。
生活動作を良くしたいのか、余暇活動などの幅を広げていきたいのかといったように人それぞれの生活の指針によって適性は変化します。非常に多様性に富む項目になりますので、「そのリハビリを選択した先に自分の目指す姿がイメージできるのかどうか」を1つの判断要素にすると良いでしょう。
3. 環境変化への適応力:入院中の部屋変更だけで身体が動きにくくなったか
「部屋変更」は入院中に1度は経験することかと思いますが、それによってトイレに行くのが難しくなった等のような生活動作への影響を感じた、もしくは指摘された方に関しては、環境変化に対する適応が難しくなっている可能性があります。
そのため、
“入院中のリハビリでは上手く歩けていたのに、自宅に退院してからは全く歩けない”
といった問題が発生しやすく、入院中に築き上げてきたリハビリ成果を上手く引き出せずに心身ともに衰えてしまうケースが存在します。
このような場合には、自宅での訪問リハビリを選択することで環境変化への適応に少しずつ慣れていくことが可能となります。
簡単な判断項目としては、以上となります。
さて、自分に適したリハビリ環境を選択できたところで発生しやすい問題があります。
その問題とは、“介護保険における給付限度額の上限設定”です。
生活を構成する上でリハビリ以外の支援も必要となるケースが多く、リハビリ提供だけに固執した生活プランを検討することが難しくなっております。
これが、利用者様・家族様とリハビリスタッフの双方が理想とするリハビリ提供が実施しにくい理由の1つに挙げられます。
今後の社会情勢の見通しとしても、「高齢化率の増加」に伴う上記問題が増悪されていくと予測しており、当施設のような自費と言われる「保険外サービス」の活用が必要となってきます。
当施設は原則、施設内でのリハビリとしておりますが、前回のブログでもお知らせしたように訪問での対応も実施しております。
実際に訪問での対応をしているケースも増えてきましたので、そちらのご紹介も後日させていただきます。
乞うご期待くださいませ。
冒頭にも述べたように、現在のリハビリ内容に何かしらの疑問やお悩みをお持ちの方、ぜひともお声をお聴かせください。