お知らせ

脳出血後のリハビリ【痙縮の管理】

2023.01.20

こんにちは。

最近は天候が不安定ですね。

暖かくなったり、寒くなったり。

来週は大寒波の予報で

枚方市でも最高3度、最低-4度と

驚き以上に心配です。。

さて、先日は脳出血に対するブログを更新しました。

こちらでは、脳梗塞との違いを説明しましたが、

今回は脳出血後遺症に対する

リハビリについて紹介します。

「勝手に力が入って調節できない」

「麻痺した手足をうまく動かせない」

このような方はぜひとも一読くださいね^^

このブログを読むことで、以下のことが分かります!

所要時間:約5分

脳出血後の後遺症:痙縮について

痙縮に対するリハビリ内容

(1) 痙縮についておさらい

 脳出血後には、「出血がどこに起きたか?」

という視点が大事だと先日のブログで説明しました。

「神経線維」と呼ばれる情報のやり取りに

重要なものに出血の影響が及ぶと

情報伝達が難しくなります。

その結果、筋肉に力が入りにくくなったり、

筋肉の緊張を調節することが難しくなります。

脳には内包とよばれる「神経線維の通り道」が存在し、

ここに出血の影響が及ぶか否か、

がとても大事になってきます。

その中でも筋肉の緊張をコントロールしている経路に

出血がかかると痙縮が強く生じてしまうことがあります。

(2) 痙縮に対するアプローチ方法

それでは、どのような治療方法やリハビリ方法があるのでしょうか。

(2)-1 痙縮に対しての治療方法

主な治療方法としては、以下が挙げられます。

  • 理学療法および作業療法
  • 装具療法
  • 物理療法:温熱、寒冷、振動
  • 電気刺激療法
  • ブロック療法:フェノール、ボツリヌストキシン
  • 経口抗痙縮薬
  • バクロフェン髄腔内投与

その中でも脳卒中治療ガイドライン2021では、

下記が推奨されております。

  • ブロック療法
  • バクロフェン髄腔内投与
  • 経口抗痙縮薬
  • 装具療法
  • 電気刺激療法

(2)-2 痙縮に対してのリハビリ方法

 上記は医師が行う治療方法が含まれており、

リハビリに関与するものとしては、以下になります。

  • 物理療法(温熱・振動刺激)
  • 装具療法
  • 電気刺激療法

(3) 痙縮に対する各療法の効果

 それでは、それぞれの効果をみていきましょう。

(3)-1 痙縮への装具療法

 痙縮により関節の可動域が制限されるなど

 拘縮予防や変形矯正として効果を発揮します。

 持続的な伸張を加えることにより

 痙縮を抑制させると言われています。

 さらに痙縮を抑制する肢位へ保持することで

 効果を上げると考えられています。

 ただ、装具単体で考えるのではなく、

 運動療法と同時に利用を考慮する必要性があります。

(3)-2 痙縮への電気刺激刺激の効果

 神経筋電気刺激

 経皮的電気刺激

 トリガー式電気刺激

 などいくつかの種類に分類されます。

 これらの中で電気刺激の方法や各種設定、

発症からの経過日数などによって効果が変化しますが、

痙縮に対しての有効性はいくつか報告されています。

痙縮への電気刺激療法

脳梗塞リハビリRoomアイ・エスでも

リハビリ前やリハビリ中に電気刺激を用いて、

痙縮へのコントロールを図っています。

(3)-3 痙縮への振動刺激の効果

 緊張性振動反射という生理学的な現象を利用し

 筋肉の緊張を抑制すると言われています。

 また、シナプス前抑制と呼ばれる機序を利用して、

 局所的な振動刺激効果も期待できると言われています。

・有効な振動刺激の周波数(1分間にどれだけ振動するか)

・実施時間および肢位

これらを調整して、痙縮の抑制を図ります。

痙縮への振動刺激療法

(4) 痙縮は悪者?!発症からの過程を見つめ直す

退院後に自宅で生活していると

悪い側面ばかりが目立ち、

あらゆる阻害因子になりがちです。

ですが、発症からの経過によっては

痙縮を上手く利用していくケースも存在します。

痙縮の原因、発症からの期間、重症度などを

総合的に判断して、痙縮に対するアプローチを

進めていくことが必要になります。

(5) 痙縮対策は運動療法と組み合わせよう!

今回、紹介したリハビリ内容については

全て運動療法と併用させていくことが大事です。

単体だけでの持続効果は長くなく、

実施直後に適切な運動を実施できるか、

が重要となります。

筋肉の緊張をコントロールした中での

運動療法を展開することにより

正しい運動を遂行することが可能となります。

その結果、適切な動作へと繋げていき、

動作不良から生じる痙縮悪化などを

予防することが期待できます。

脳出血後遺症の痙縮コントロールでお悩みの方は

ぜひとも脳梗塞リハビリRoomアイ・エスに1度

ご相談いただければと思います。

[出典]

松元 秀次.最新のリハビリテーション−痙縮のマネジメント−

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrmc/45/9/45_9_591/_pdf