こんにちは、今回ブログを担当するのは…言語聴覚士高木です!
今回は前回のブログ「高次脳機能障害になったらリハビリって何するの?〜記憶障害編〜」に続き、「遂行機能障害」についてお話します。
高次脳機能障害については前回ブログに書いていますのでぜひご参照ください。
「遂行機能障害」とは脳梗塞、脳卒中、外傷による前頭葉部分の損傷が主な原因とされています。
目標設定をし、順序立てて計画的に行動していくことが出来なくなります。
また他の高次脳機能障害と併せて症状が現れるため日常生活でさまざまな問題があります。
脳梗塞後遺症「遂行機能障害」の症状
- 複数の作業が困難
→1つずつはできても、同時に2つ以上の作業が困難
- 客観視できない
→第三者視点で自分の行動を分析や評価ができないため、臨機応変に行動ができない
- 衝動的な行動
→計画的に物事を進めることができないため、目的とは違う刺激に対して衝動的に行動してしまう
- 受け身になる
→指示されれば1つずつの行動はできるが、指示がなければ計画を立てて行動することが困難となり受動的になってしまう
- 行動開始困難
→目標を立てて計画的に行動できないため、何から始めていいかわからず行動開始ができない
日常生活でみる「遂行機能障害」
- 思いつきだけで行動し、順序立てた行動がとれない
- 定型的で単調な行動になりやすく、状況に見合った行動がとれない
- 実行手順の段取り、効率が悪い
- 失敗経験を有効に活かせない
- 判断、決断力が悪い
- 行動を目標に合わせて維持し続けられない
このように症状によって日常生活がしにくくなります。
遂行機能障害に対してのリハビリ内容
- 計画の立て方を考え実施する
(例 料理を作るにはどのように準備していくかを計画を立ててから実際に作る)
- マニュアルを手順通りに進める
(例 説明書読みながら工作をする)
- 行動に対してフィードバックを行う
(例 効率よくできているか、スケジュール通りかを見直し話し合う)
- スケジュールを決め、スケジュール通りに生活をする
(例 時間でスケジュールを立て、書き出しその通りに行う)
などをさまざまな方法があります。
遂行機能障害は非進行性の障害です。
患者様一人一人に合う方法で長期的に根気よくリハビリを継続すれば、改善・対策を行うことができます。
脳梗塞リハビリroomアイエスでは、個人の目的や症状、生活環境を利用者様やご家族様と話し合いをしながらリハビリを提供します。
ご相談だけでもお気軽にお問い合わせ下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。