こんにちは、今回ブログを担当するのは…
言語聴覚士高木です!
言語の自費リハビリでは、失語症などの言語障害だけでなく
高次脳機能障害も対応しております。
今回は前回のブログ「高次脳機能障害ってなに!?~社会的行動障害編」に続き、
「失行」についてお話します。
高次脳機能障害ってなに!? ~社会的行動障害編~
脳梗塞後遺症「失行」とは
脳梗塞や脳出血による、頭頂葉の損傷や頭頂葉と
脳の他の部位(前頭葉や側頭葉など)をつなぐ神経経路の損傷によっておこります。
日常的に行っていた動作や物の操作(例 着替え、お茶を淹れるなど)が
麻痺や運動機能の障害がないにもかかわらず行えなくなります。
失行の種類
- 観念運動性失行
習得している動作の指示に対して、頭では理解しているのに意図的に行おうとしたり、
真似しようとすると実行できない。パントマイムの失行。
(例)「さようならと手を振ってください」や
「歯を磨くまねをして下さい」に対して模倣でもできない。
- 観念性失行
道具の名前、使用方法も分かるのに、複数の動作があると一連の運動連鎖が必要な行為が障害され目的動作が困難になる。
(例)「急須でお茶を淹れる」空の急須で注ごうとするなど手順の間違える。
- 着衣失行
体と衣服を空間的に適合できず、服を正しく着ることができない。
(例)衣服の前後、上下などがわからず、袖に頭を入れようとする。
- 肢節運動失行
麻痺や感覚障害がないのにもかかわらず、
手指や顔面、体幹や足などの柔軟な動きを取る事が出来ず、慣れている動作も出来ない。
(例)服のボタンが止められない
机の上の物が取れない
- 口腔顔面失行
観念運動性失行の口や顔面に起こったもの。
(例)意図的に口の開閉ができない
舌打ちができない
- 歩行失行
習わずに自然とできていた歩行ができなくなります。
- 開眼失行
習わずに自然とできていた開眼ができなくなります。
脳梗塞後遺症「失行」に対するリハビリ
- 検査
標準高次動作検査(SPTA)、WAB失語症検査の下位項目「行為」、日常生活動作の観察評価
検査や生活行動場面から、本人のできないこと把握し、日常生活動作を主体に行います。
うまくできない時には正しい動かし方や道具の持ち方などを反復して行います。
また手順を少なくし、シンプルな動作からはじめ、手順が多い複雑な一連動作に移行していきます。
脳梗塞リハビリroomアイエスでは、生活環境や本人様の性格、家族構成などをもとに個人にあった対処法を提供します。
ご相談だけでもお気軽にお問い合わせ下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。