お知らせ

「歩行」にお悩みの方必見!歩くとすぐに疲れませんか?

2021.08.11

こんにちは!
台風の季節がやってきましたね・・・。
今年は全国で大きな被害なく、平穏に過ぎ去っていくことを願っております。

さて本日は、脳梗塞後の「歩行」×「疲労」がテーマとなります。

“スムーズに歩くことができず、ただただ疲れる”
“家の中だけでも疲れるのに、外出など考えることができない”

上記のようなお悩みをお持ちの方は多いかと思われます。

一般的に「身体の疲労」と言いますと、下記のような状態を示します。

  • 一部分の力が入らなくなるような状態(=重たい荷物をずっと持ち続けた後など)
  • 身体全身がしんどい状態(=全力ダッシュした後に肩で息をしている時など)

運動麻痺によって筋力低下が生じたことによる影響、入院中や退院後の活動量が低下したことによって体力(=心肺機能)が低下した影響などが考えられます。
この他にも“脳卒中後疲労“という特徴的な疲労も存在し、「早期疲労感や倦怠感、エネルギー不足、身体的または精神的な活動への嫌悪感などの症状があり、通常休息によって改善されないもの」とされています。

これらの中でも今回は「歩行」と関連深い「効率性」についてご説明します。

(1) 歩行の効率性とは?

 まず、歩行に必要なエネルギー消費は、下記2点の程度により増加していきます。

① 歩き方で身体の左右差が大きい(左右非対称性)

(例)麻痺している脚が出にくい、麻痺している脚が地面に接地している時間が短いなどで生じる歩幅の左右差など

② 歩行速度の低下

(例)10m間での歩行時間など

そのため、これらを改善させることでエネルギー消費を最小限に抑えることができ、効率の良い歩行(=疲れにくい)と言えます。

大事なのは、「歩き方の修正」・「歩行速度の向上」の両者の改善が揃っているということです。
どちらかが欠けてしまうと、エネルギー消費を効率的に抑えることができません。

(2) 歩行効率の改善に必要なこと

Step1:リハビリによる歩き方の改善

前述した身体の左右差が大きい状態で歩行を続けると、適切な感覚情報は脳に入ってこず、異常な出力(運動)と入力(感覚)の悪循環が続くことで「誤学習」という状態になってしまいます。
そこでセラピストの介助や誘導により、適切な感覚情報を脳に伝えることで適切な出力と入力に調整され、歩き方の改善に繋がっていきます。
ここで大事になるのが、高頻度の課題反復となります。そのためには、長時間のリハビリ時間を確保する必要があり、当施設のように120分間実施することは適切な運動学習を進める上では有利になります!

Step2:意識下→無意識下への展開

特に歩行速度に影響を与えるのが、意識的な歩行となります。
「脚を出す」という意識的な運動の連続の結果、歩行速度の低い歩行になっているケースが多いです。
介助歩行を実施するなどいつもと異なる課題条件にて歩行練習を実施することで無意識下での運動制御を促すことができます。その結果、歩行速度が向上します。

以上が歩行時の疲労軽減に向けた「歩行効率」のお話となります。

  • 買い物に行きたい!
  • ポストまで手紙を出しにいきたい!
  • 回覧板を直接手渡しできるようになりたい!

上記のような屋外での歩行場面に必要な体力作り・身体作りを一緒にしていきませんか?
疲れる要因は、いくつも存在しますので、ぜひとも体験プログラムを活用することをオススメ致します。
歩行時の疲労でお悩みの方、ぜひともあなたのお悩みをお聞かせください。

理学療法士 長尾 侑治